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卒業試験

毎年この時期は、進級試験でとても重い気持ちで過ごしています。

そして早いもので4回目の試験・・・すなわち卒業試験を迎えました。

演奏時間は50分、自分のプログラムを組み約9ヵ月かけて作り上げたものを

先生、友人、家族を含め一般公開で演奏します。

1年生の時は言葉も解らず試験1ヵ月前に課題曲が足りないことに気づき、

2年生ではいろいろなストレスから左手の震えが止まらず・・・という過去の状態から

今年は1ヵ月前位に不安の波が押し寄せて来ましたが、

試験前のリハーサルまではとても穏やかに過ごすことができました。

いよいよ私の順番、と舞台裏でスタンバイしていると

私の師であるナウム先生に「マキっ!」と呼ばれ、

エアーキスをされ「Good luck !!!」と言われました。

普段の先生からは想像もできない事でしたので、

驚いたのと同時に、とても嬉しく胸が詰まる思いでした。

舞台袖で待機しているとき、

どうしようもない不安にかられ、今すぐに逃げ出したいと思うことがあります。

しかし今回はその出来事によって先生に背中を押していただいたので

扉が開いた時には胸を張って檀上に居ました。

客席に4年間一緒に苦楽を共にした友人たちや家族の顔を見つけると、今までにない愛おしい気持ちと、

あっという間に過ぎたようで振り返るとたくさんの事が詰まったこの大学生活という章を閉じるのだと思うと、

寂しさが込み上げてきました。

後悔だけはしたくない、という気持ちで1曲目のバッハの第一音を奏でた瞬間から

音楽に集中することができました。

中盤のアルベニスからは観客の皆さんと一体感を得られ、

もっともっと聴いて頂きたい

大好きな気持ちが届いてほしいという

今までに感じたことのない興奮を覚えました。

試験が終わり、皆さんがが待つラウンジへ行くと、

たくさんの拍手で迎えて下さったことが何より嬉しかったです。

お陰様で無事に卒業することができ、大学院で学べることになりました。

卒業が決まった今、たくさんの事がありましたが、ひとつずつ乗り越えられてきたのも

皆さんからのお手紙や、曲に対する感想、励ましの言葉のお蔭です。

ありきたりな言葉になってしまいますが、本当にありがとうございました。

これからも忌憚のない声を聞かせて頂けると嬉しいです!

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