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ライデン Leiden

卒業試験の6日後にオランダのLeidenという街でソロリサイタルがありました。

この演奏会はLeidenにある文化センターSijthoffとシーボルト博物館の共同後援による

”Japan maand(日本月間)"と呼ばれるイベントの一部で、

今年の始めに学校を介して演奏の依頼を受けました。

日本の曲を数曲プログラムに織り込む以外は特に指定もなく自由な契約内容でした。

プログラムの編成もコンセプトも自分だけで決めるのは初めてだったので

とても楽しみな反面、イベントの背景、客層、会場など不透明なものも多く

どういった音楽の組み合わせをしたら楽しいひとときを過ごして頂けるかを考えるのは至難の業でした。

今回会場となったLeidenという街は日本に馴染の深いシーボルト

(日本にピアノを伝えた人でもあるのです!)が住んでいた場所でもあり、

世界で最初に日本語学科が設置されたライデン大学もある日本と深い関わりのある街です。

当日会場となっている建物に入るとオシャレなカフェがあり、

その奥を進んでいき扉を開けると天井から差し込む太陽の日差しに照らされたピアノが一台あり

そこには別世界が待っていました。

日本独特の四季をテーマにし、いろいろなジャンルの曲を織り交ぜたプログラムに合わせ

季節ごとにバックの色を変えてもらえるよう間接照明のスタッフにお願いをしました。

時間になるまで用意していただいた素敵な楽屋で待機していました。

(大きな窓から光が差し込む素敵な楽屋)

よく「人前で演奏することを何度も経験していれば緊張はしなくなるのでは?」

と聞かれることがありますが、そんなことはありません。

少なくとも私は何十回と経験しても未だに慣れません・・

そして今回は初めてアウェイでの演奏会。

お客様の人数や反応がこんなに恐ろしく感じたことはありません。

コーディネーターの方に呼ばれホールまで案内され、いざ本番。

まずは予想していたよりたくさんのお客様が入ってくださっていたことにホッとしました。

ピアノに向かい合い、春に合わせたピンク、黄色と緑の照明がホールを彩り、

演奏会が始まります。

一曲目は日本と言えばコレ、「さくら」。

そこからポップ、民族音楽、童謡、時折西洋のクラシック音楽...と紡いでいき、あっという間の1時間。

最前列に座っていたおじ様が目頭を押さえて聴いてくださったのがとても印象的でした。

終演後、担当の方から花束を頂き、いらして下さったお客様とお話しする時間がありました。

広告を見つけ来て下さった方、日本に興味がある方、日本語学校に通っている方...

演奏会の感想を熱く語ってくださり、中には次回のコンサートにも必ず足を運ぶから!という

とても嬉しい言葉をくださった方もいらっしゃいました。

こちらで演奏するたびに思うことですが、こちらの方はストレートに感情を表現してくださると思います。

(今回のリサイタルのコーディネーターさんと)

少しずつ少しずつ、私のピアノへの想いが人に伝わって、

年齢、国籍、宗教を超えて”次”に繋がる喜びを肌で感じることができた貴重な演奏会でした!

(広告も大々的にしてくださり、新聞に掲載されました!)

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